「まる」ないちにち

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イギリスでの生活や仕事を通して、感じたことをつづっていきます。

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 幼児期とおもちゃ その2

:: 2011/12/05(Mon) ::

前々回、「幼児期とおもちゃ」で、昔ながらのおもちゃというものが、子どもたちの空間認知を養う、というお話をしました。
今日は「想像力」=国語力 について。

イギリスの学校で勤めていて、英語の授業でよく出る問題が、

「魔法のカーペットに乗って、どこへ行く?」 (Year2 7歳 の問題)
「窓を開けたら、そこは違う世界。それはどんな世界?」 (Year4 9歳 の問題)
「転校してきた子は宇宙人。その子とどう付き合う?」 (Year6 11歳 の問題)

という「想像力」を働かせる書く問題。そして、このお話を書けない子が増えています。

理由はわかりません。色々とあると思います。

今回は、想像力の低下ということについて、先生たちとの会話や自分の体験から、私が思ったこと・感じたことをおもちゃを通して、お話ししたいと思います。

まずは (また!) 積み木 。
積み木ってただの木片。でも、それを積み重ねていくことで何にでも変身していきます。家になったり船になったり、ベッドになったり、木になったり。そう見えなくても、子どもの目ではそう映り、それをもとに「ごっご遊び」が繰り広げられます。特に5歳前後はこの「ごっご遊び」って、とても大切なように感じます。
こういう経験をしている子は、「魔法のカーペットに乗って・・・」自分はもう、その世界に入りきり、どんどん世界が広がって行きます。

前回のコメントを読んでいただければ、積み木ってすごいおもちゃだと分かると思うのですが、例えば、そらさんのコメント。
「小学生クイズ王」みたいな番組がやっていて、同じ市内の子が2連覇していました。 その子の実家は、市内の神社の近くで市の名産品を作って売っているお店で、買い物に行きがてら、話を聞いたところ、幼稚園のときから‘積み木教室’に通っているとの事
積み木によって、もしかしたらその子の想像力と創造力が養われているのかも。

さて、私が子どもの頃は、おままごとをするのに、どろを団子に見立てたり、木の葉をお皿にしました。今はどうでしょう?おままごとセットがきちんとあり、驚くことに、リンゴなど本物そっくりで、半分に割れるようにもなっています。確かに、おもしろいおもちゃではあります。でも、それらがなければ、おままごともできないのです。

他にもシーツが一枚あれば、お姫様にも魔女にも変身できる。空き箱があれば車にも家にもなる。要は与えられたものを、自分でいかに変身させることができるのか=見たてる力を養うことが大切なのでは、と思うのです。


そして折り紙。本通りに折るだけではなく、自分の思うように折っていくことも想像力と創造力を養うにはとてもいいものだと思います。紙一枚で、子どもたちの世界がどんどん広がり、それを使ってお話し作りもしていきます。
前回、コメントをくださったnahoさん
子供たちは折り方を知らなくても勝手に好きなように折って「これはピアノだよ~」と教えてくれます。 自作のピアノですがそれに見えなくもいない?という感じです
これ、すごくいいな~と感じました。想像の世界に正しい、間違っている、なんて関係ないのです。自分で想像して作ることが、子どもの感性をどんどん伸ばしていくのです。そして、それを褒めてあげることが、私たち大人ができることなのではないでしょうか。褒められれば、子どもはどんどん挑戦していきます。


逆に、今の子どもたちが大好きなゲームはどうなのでしょうか。
ゲームの世界は一種の空想の世界ですが、ストーリーはできあがっていて、「AとBのどちらに行くか」「実行するか、やめるか」というように、択一の問題が多く、自分で想像して考えるものではありません。お膳立てされているんですね。

作文が書けない子どもたちに、「この後、どうする?」と聞いても、「さぁ、わかんない」という答えがかえってきます。何かを提示してもらわないと答えることができない・・・もしかして、考える訓練をしていないのかも。いつも選ぶだけなのかもしれませんね。

算数も同じなのです。例えば 9×12 という問題があったとして、九九を暗記だけで覚えている子は、それ以上、できないのです。でも、普段から考える力を養っていれば、
「9×12 は、9×9=81, 9×10=90・・・ と9ずつ増えていくから、9×11=99, 9×12=108」というきまりを見つけ、自分で答えを導き出すこともできます。


さて、この想像力、私の友人もいつも使っているそうです。彼は大学の物理学の准教授。
想像力とは関係ないんじゃないの?と聞いたら、とんでもない、物理など、自分で
「これをしたらどうなるか」「この後は何が必要か」
と常に想像をしながら実験をするとのこと。
正しくは「想像」ではなく「見通しを立てる」ことだそうですが、彼曰く、想像の世界だそうです。
そして、彼も困っているのが、最近の若い研究者はそれが苦手だということ。データから原因を推測したり、予測を立てることも難しく感じる人が多くなっているとか。計算をやらせるとめちゃくちゃよくできるそうですが。

想像する力。どんどん教育の場でも増やしていかないといけないものだと思います。

ちょっと真剣なお話しになってしまいましたが、最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
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  1. Category: 小学校
  2. | trackback:0
  3. | comment:10
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comment

考えさせられるテーマです

幼児期のおもちゃは、とても大きな力を持つこと。あらためて、意識を持ちました。本当に大切だと思い知らされました。
幼児期の遊びは、サバンナで言うところの 狩りをする動物が、じゃれながら遊びながら狩りのまねごとをする とか 逃げるため 食料を得るため 狩りのため 木登りを覚える 泳ぎを覚える と同じかと思います。生きることと遊びが 密接にかかわっている必要があり 生き物にとってとても大事な観点だと思うのです。昔はそうだったのではないかしら。
遊びから 学ぶ ということを本当にないがしろにし過ぎてきてしまったのだということを
これからの育児 や 教育という場に もっと語られなければいけないと 考えました。
私達は生き物としての立場を本当におごりの中で忘れているのではないか
しっかり考えなおさなければ取り返しがつかないのではないかと ちょっと怖くなっています。
  1. 2011/12/05(Mon) 12:34:37 |
  2. URL |
  3. ぽけっと #X.Av9vec
  4. [ 編集 ]

我家の遊びは

夏は、外で、冬は、レゴが定番です。
テレビも子供には見せていますが、ゲームはないです。

先日、次男の学校の先生で、脳について学ばれた方の話しを聞きました。
この国は4歳あるいは5歳から義務教育がスタートするが、
脳がそこまで育っていない、早すぎると仰っていました。
義務教育の年齢についてや、遊びを中心にした教育を!と何度も
様々なところ(No.10とか)に手紙を書いたりして訴えているらしいです。

想像力、やはり、本を読むのもとても大切なんでしょうね。
ハリーポッターだって、映画を観てしまったら、本を読んでも、
映画の映像しか見えてきませんものね。

  1. 2011/12/05(Mon) 20:00:10 |
  2. URL |
  3. Mrs.B #-
  4. [ 編集 ]

お人形

シュタイナーを勉強したお友達に人形作りを習っていました。
赤ちゃんに最初に与えるお人形は、生成り色のオーガニックコットンだけを使った、目も口もついていないお人形。
大きな子供たちに与えるお人形も、なるべく表情をつけないで、と言われました。
そうでないと子供たちが想像できないから、とのこと。

わたしはぬいぐるみが大好きなのですが、そういえば、お気に入りのぬいぐるみは表情がついていない物でした。ぬいぐるみも時には怒ったり、泣いたりしますからね(え、うちだけかな...)
  1. 2011/12/06(Tue) 02:21:48 |
  2. URL |
  3. Chun #szSkF/ec
  4. [ 編集 ]

Re: 考えさせられるテーマです

ぽけっとさん。

友人のお子さんや私の姪に贈り物をする時、やはり考えますね。
なるべくその子の想像力を伸ばせるものを、と。

> 幼児期の遊びは、サバンナで言うところの 狩りをする動物が、じゃれながら
> 遊びながら狩りのまねごとをする とか 逃げるため 食料を得るため 
> 狩りのため 木登りを覚える 泳ぎを覚える と同じかと思います。
> 生きることと遊びが 密接にかかわっている必要があり 生き物にとってとても
> 大事な観点だと思うのです。昔はそうだったのではないかしら。

私も全く同感です。昔は生きていくために学んでいました。そうしなければ
淘汰されてしまうから。デモ子どもは当然、工夫の天才なので、学びを上手に
遊びにしていったんだろうと思います。

遊びの中で空間認知や想像力だけではなく、社会性も身につけていきます。
(私はこれが一番大切なのではないかと思うのですが)。
豊かになりすぎた社会。もう少し工夫することをしないと、これから先が
怖いです・・・。
  1. 2011/12/06(Tue) 04:26:21 |
  2. URL |
  3. haykichi #-
  4. [ 編集 ]

Re: 我家の遊びは

Mrs.Bさん。

今日のMrs.Bさんのブログを拝見していて、さすがMrs.Bさんのお子さん!と思いました。
自分たちで工夫して遊びを見つけていく。素晴らしいですね。
聞きました。

> この国は4歳あるいは5歳から義務教育がスタートするが、
> 脳がそこまで育っていない、早すぎると仰っていました。
> 義務教育の年齢についてや、遊びを中心にした教育を!と何度も
> 様々なところ(No.10とか)に手紙を書いたりして訴えているらしいです。
私も同感。勉強よりも社会性を育てるとか、工夫する力を育てるとか、
いろいろと必要だと思います。多くの先生もTAもそう言っています。
ただ、日本は7歳から義務教育の開始なのに、とても大切な幼稚園の時期に
塾へ行ったり、勉強させたりする人も多いので、なんだかなぁ、と
思ってしまいます。

読書は心の栄養!どんどんしたいし、子どもにもさせたいですね。
  1. 2011/12/06(Tue) 04:30:54 |
  2. URL |
  3. haykichi #-
  4. [ 編集 ]

Re: お人形

Chunさん。

おもしろいですね~。何かで読んだことはありましたが、なるほど、という感じです。
自分自身、人形を作るなら笑顔にしてしまいますが、確かにいろいろな表情を
学ぶという意味では、無表情なのがいいかもしれません。

学校に5~6種類の表情をした人形があり、子どもたちの表現の勉強に一役
買っています。

> わたしはぬいぐるみが大好きなのですが、そういえば、お気に入りのぬいぐるみは表情が
> ついていない物でした。ぬいぐるみも時には怒ったり、泣いたりしますからね
> (え、うちだけかな...)
Toy Story のようですね。きっと、夜中にいろんな表情をしていると思いますよ。
  1. 2011/12/06(Tue) 04:38:52 |
  2. URL |
  3. haykichi #-
  4. [ 編集 ]

スポーツだと「予測」、「先を読む力」でしょうか。
スピード、パワーに優れても、ゲームの中で発揮できない選手は少なくないですね。彼らにその力をつけるのに、「積木」は・・・子供に戻れない彼らのために出来る事を考えてみます。
  1. 2011/12/06(Tue) 22:17:39 |
  2. URL |
  3. sakamoto #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

sakamotoさん。

ラグビーでは、一瞬で予測をし、行動に起こさないといけないので、先週の
集中力と決断力にかかってくるんでしょうね。
確かに今から積み木は・・・。先を読むことができ、なおかつ瞬時に決断できる
ために、どんなことが必要なのでしょう。sakamotoさんが実践されていることを
ぜひ、教えてください。
  1. 2011/12/07(Wed) 02:13:41 |
  2. URL |
  3. haykichi #-
  4. [ 編集 ]

こんにちは^^

何気ない日常の事でしたが、子育てにおいて重要な事のひとつだったんですね…!
なるほど~と普段の自分や子供たちに照らし合わせて拝見しました。
記事中にある「魔法のカーペットに乗って…」の質問を長女(6)に聞いてみました^^
「えぇ~っとねぇ~、何でも自分の夢が叶う国に行けるんだよ!」という答えが返ってきました。
自分の夢が叶うというのは将来なりたい職業ややってみたい事が実現できるという意味らしいです。
「動物学者になって世界中の動物をその絨毯に乗って見に行けるんだ~!楽しそう!!」…と続きました。

動物に関して長女が今もっとも興味があるのは知っていましたが…私も楽しそうに話す長女の姿を見て「それいいね!お母さんも一緒に行きたい♪」なんて盛り上がりました^^
haykichiさんのブログを読んで、普段大判のスカーフを腰に巻いて「お姫様よ~♪」なんて遊んでる子供たちですが「スカーフでそんなことしないのよ。」ととめずに想像する力を養ってるんだ!と思って危険な事以外は見守ろうと思います^^
  1. 2011/12/09(Fri) 10:59:52 |
  2. URL |
  3. naho #s.Y3apRk
  4. [ 編集 ]

Re: こんにちは^^

nahoさん。

nahoさんの子育ての様子はブログを通じて、ちゃんとみえますよ。いつも
お子さんのことを考えていて、温かいお家にしていますもの。
そして、お子さんに与えているおもちゃなどを見ても、いわゆる「おもちゃ」じゃ
ありませんもんね。お子さんたちの想像力と創造力を伸ばすとてもいい子育てを
しているなぁ、とお会いしたことのないnahoさんですが、とてもうれしく思って
います。

> 「えぇ~っとねぇ~、何でも自分の夢が叶う国に行けるんだよ!」という答えが返ってきました。
> 自分の夢が叶うというのは将来なりたい職業ややってみたい事が実現できるという意味らしいです。
> 「動物学者になって世界中の動物をその絨毯に乗って見に行けるんだ~!楽しそう!!」…と続きました。
本当に素敵!こういう会話がす~と出ること。これは普段の会話の賜物です。
こういう会話をしていなければ、出てきませんもの!

> haykichiさんのブログを読んで、普段大判のスカーフを腰に巻いて「お姫様よ~♪」なんて遊んでる子供たちですが「スカーフでそんなことしないのよ。」ととめずに想像する力を養ってるんだ!と思って危険な事以外は見守ろうと思います^^

そうなんです。最近は危ないと言う前にみんな、やめさせてしまいます。命にかかわる
危険なことは絶対に避けないといけませんが、何が危ないのか、どうして危ないのか、
また、それをしないためにどうしたらいいのかを考えることもすごく大切だと思います。
特に、スカーフの場合、首に巻いて窒息しそうになる危険性を教えると言うことは、
スカーフだからできることで、できあがっているお姫様のドレスでは教えることもできません
ものね。
nahoさんの子育て、応援しています!ぜひぜひ、nahoさんのお友達にも、想像するおもちゃに
ついて教えてあげてください。
  1. 2011/12/10(Sat) 22:02:28 |
  2. URL |
  3. haykichi #-
  4. [ 編集 ]

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