「まる」ないちにち

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 「懲役20年、発達障害 求刑超す判決」について:その後

:: 2013/04/12(Fri) ::

2012年8月に
みなさんのご意見、お願いします!!
「懲役20年、発達障害 求刑超す判決」について(1)
「懲役20年、発達障害 求刑超す判決」について(2):アスペルガー症候群とは?
という記事を書きました。

内容は

大阪・姉殺害:大阪地裁、懲役20年 発達障害、求刑超す判決 「社会秩序のため」

◇家族同居拒否、再犯の恐れ指摘
 姉を殺害したとして殺人罪に問われた大東(おおひがし)一広被告(42)=大阪市平野区=の裁判員裁判で、大阪地裁(河原俊也裁判長)は30日、懲役16年の求刑を超える懲役20年を言い渡した。判決は、大東被告が広汎(こうはん)性発達障害の一種、アスペルガー症候群と認定。母親らが被告との同居を断り、被告の障害に対応できる受け皿が社会にないとして、「再犯の恐れがあり、許される限り長期間内省を深めさせることが社会秩序のためになる」と述べ、殺人罪の有期刑の上限が相当とした。
【渋江千春、堀江拓哉】 毎日新聞 2012年07月31日 大阪朝刊


というもので、これに対してのみなさんのご意見をお聞きしました。そして、私自身、自閉症やアスペルガー症候群のお子さんと接することも多く、また専門で勉強をしてきたということで、私なりの見解を載せました。非常に考えさせられる事件でしたが、その後のことはわからず仕舞いでした。

そうしたら、うれしいことに私のブログを見てくださっている方が、先日この判決の続きを送ってきてくださったのです!こちらのサイトに飛ぶと、こんな見出しが出てきます。

求刑超えの判決から一転、減刑へ
「発達障害40代男性」を殺人犯にしたのは誰か


そして最初の部分はこう書かれています。

約30年の「引きこもり」の末、大阪市の自宅で当時46歳の姉を刺殺したとして、殺人罪に問われた42歳男性の控訴審で、大阪高裁の松尾昭一裁判長は2月26日、懲役20年の1審判決を破棄。懲役14年を言い渡した。

 昨年7月30日、裁判員裁判で行われた1審の大阪地裁の河原俊也裁判長は、被告が「発達障害」であることを理由に、検察側の懲役16年の求刑を上回る懲役20年の判決を下している。

 しかし、2審の松尾裁判長は、逆に「被告のみを責められないアスペルガー症候群が影響している」ことなどから、“減刑”の量刑とした。

 この男性の家庭内の事情はよくわからない。ただ、周囲の当事者の状況を見る限りにおいては、親から放置されることによって本人が追い詰められているケースが少なくない。


この大東被告は小学5年生の時から不登校になり、30年間、ひきこもりの生活を送っていたそうです。逮捕後に初めて、広汎性発達障害の一種である「アスペルガー症候群」と診断されました。

ここで問題になったのが「アスペルガー症候群」だから再犯の恐れがあるとかで、求刑超す判決になったのです。

さて。今回、この記事を読んでいて、ふと思ったのが、
「この被告は本当にアスペルガー症候群を持っているのだろうか」
ということ。突拍子もない考えなんですが、彼自身、30年間も他人と接することがない生活を送ってきていたわけで、小学校5年生の時から社会生活を断ってしまったわけなんですよね。
もし10歳から30年間、他の人と話す機会も社会にでる機会もないままだったら、その人の社会性というのはどれくらい育つのかしら?

アスペルガーを持つ人は、
人との相互作用に関する問題がある
と言われています。
彼の場合、逮捕後に "対人関係がうまくとれないからアスペルガー症候群" と診断されたんですよね、きっと。でもね、彼のような生活を送っていたとしたら、社会性は育まれるのかしら?

アスペルガー症候群や自閉症などの発達障害は、先天性のもので、生まれ育った環境などによって引き起こされるものではありません。一体、彼の場合は、アスペルガー症候群なのか、それとも社会不適応になってしまったのか・・・。一体、どうやって診断が成されたんだろう・・・。
そんなことがひっかかりました。


また、裁判長は
「地域生活定着支援センターが全都道府県に整備されていて、社会に受け皿がないとはいえない」
と述べていますが、それが受け皿なんでしょうか。
障害を持っている人やその家族にとって一番大切な受け皿は、一般の人々なのです。たとえどんな素晴らしいセンターがあったとしても、障害を持つ人を見る目を変えない限り、本当の意味での「社会の受け皿」があるとは言えないと私は思っています。

私が教師になった一年目の研修で、とある先生がこうおっしゃいました。

人間はいずれはみな、障害者

年をとってくれば視力が落ちるし、耳が聞こえなくなる。体だって思うように動かなくなる。言葉も忘れてしまう。記憶だってなくなってしまうかもしれない。ぽろぽろご飯をこぼして食べるようになるかもしれない。
誰もが人の手助けなしには生きていけないときがくる。
人生の中で、それが早い時期に来るか、遅い時期に来るかだけ。
教師として・・・

というように話が続いて行きました。この後のことは覚えていませんが、
「そうか、私もいずれか困ることが来るんだ」
とすごく考えさせられました。

社会の受け皿って何なんでしょう?人々の心そのものではないでしょうか。

いずれにせよ、やはり心にひっかかる事件・判決です。

*記事を送ってくださったAさん、ありがとうございます。
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  1. 2013/04/12(Fri) 09:24:12 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集 ]

この事件が報道されたとき、一番最初に思ったことは「全然内容が分からない」でした。なぜ姉は殺されたのか?なぜ一週間後まで分からなかったのか?なぜ30年という長い期間ひきこもることになったのか?なぜ事件がおきるまで変化に気がつかなかったのか?「なんで?」と思って他のチャンネルを見たり、サイトで調べても同じ事しか載っていませんでした。
それだけ背景に不明な部分が多々あったということだったのでしょうね。
本当に考えさせられる事が沢山あると思います。
ただ、ヘイキチさんがおっしゃるように社会の受け皿というのは専門のセンターや施設だけではなく、本来は人の心そのものではないか。ってこと、私もそう思います。
  1. 2013/04/12(Fri) 14:38:02 |
  2. URL |
  3. わんわんち(娘) #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

わんわんち(娘)さん。

そうだと思います。
まず、そもそも「発達障害ってなに?」から始まったと思うのです。
裁判員の方もそれがわかっていなかったから、そこをピックアップしすぎた判決・
報道だったと思います。

ということは、あまりにも発達障害のことや障害を持った人たちのことが
知られていないということの裏返しにもなるのでは、と思います。

日本という社会、昔はみんなで協力して・・・という社会でした。それを懐古する
こともありますが、でもその時代は障害を持った人たちは「座敷牢」に入れられて
いたのも事実。

まずはみんなの意識を変えていくことから始めたい。そう思って、私もこのブログで
いろいろと紹介をするようにしています。ちっちゃなことですが、これが種となって
他の人に広がり、そこからまた広がっていってくれたらいいな、と思っています。


鍵コメさん。

鍵コメさんのことを思うと、本当につらい事件だったと思います。
社会を変えていくことは簡単なことではないけれど、できる人ができることを
やっていくしかないと思っています。

この事件では家庭に関しては全くと言うほど何も出てきていませんね。
お母さんもお姉さんも苦しまれたと思うんです。だけれど、それこそ社会の
受け皿がなくて、「ひきこもっている子ども」をどうすることもできない
何かがあったのかな・・・と想像しています。

まずは受け皿。人の意識を変えていきたいです。
  1. 2013/04/13(Sat) 18:43:27 |
  2. URL |
  3. haykichi #-
  4. [ 編集 ]

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  1. 2013/04/13(Sat) 21:56:04 |
  2. |
  3. #
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